Project Story’s
プロジェクトストーリー

大学様向け学内事務
支援プロジェクト

-システムって何のためにあるの?-

PM貝澤 太一さん(左)PL西浦 弘昌さん(中央左)SE玉木 美里さん(中央右)/PG田之井 智矢さん(右)

課題〈大学の抱える悩み〉

2007年、お客様から突然の電話。以前エスピックとお取引していた都内の某私立大学様からだ。
急なご提案の依頼に、まずはお客様の元へ足を運び事情を伺う。

 
お客様はある分野に特化した大学様。総合大学とは違い学科数も少ない。
当時、総合大学様でもご利用いただける学内事務支援パッケージ製品を利用して業務を遂行していたが、なんでもできるがゆえに事前の設定が多岐にわたり、業務負荷が非常に高いとの事。
運営する職員の方も少数で、結果、自然とシステム離れが進み一部のシステムのみ利用にとどまり、結局は手元のEXCEL、WORDでの運用を余儀なくれていた。

設計〈繰り返す対話はお客様のため〉

「システムは課題を解決するための一つの策。システムに人が振り回されては意味がない」
この強い想いを胸に貝澤はお客様との対話を何度も繰り返す。

 
現場担当者の実業務、管理者視点での業務、複数部署のご要望。
「私の業務ではこれだけできればいい」
「マニュアルを見ないとわからないようではまた同じことを繰り返す」
「これを動かして内線する手間を省きたい」
「自分で加工できるように帳票と同じデータを出力してほしい」
「2クリックじゃなくて1クリックでできないか」
「文字を大きくしてほしい」
年齢も、担当業務も人の数だけ存在する。当然、課題も人それぞれ。
業務のプロであるお客様の言葉に耳を傾ける。部署間の調整にも積極的に携わった。
 
気づけば「システム化」にあたり、ご要望を整理しご理解いただくのに1年が過ぎていた。
お客様が業務で使う言葉を自然と使う状態になり、信頼関係もでき始めていた。

開発〈最適なソリューションの提供〉

スタートは「入試関連の支援システム」。
年間通してではなく、繁忙時期が集中する部門がターゲット。
パッケージ製品にはできない、お客様の運用に合わせたソリューション提供を選択した。
ヒヤリングしたお客様の各業務でどう使われるのかをメンバーに伝えながらシステム構築を進める。
 
(メンバー)「これはマスター設定してオペレーションすればいいんじゃないですか?」
(貝澤)「いやいや毎年変わらないものは情報を引き継いでお客様のオペレーション数を減らさないと」

 
(メンバー)「なんでこんなに操作性に気を付けるんですか?」
(貝澤)「人の数は同じでも時期的に業務量が集中する。この数日でこれだけの資料を準備しないといけない。その時に自分なら1クリックで済ませたいでしょ?」

実際の入試期間のお客様スケジュールを見せながら説明する。
長い間お客様と話してきた想いをかみ砕いて開発メンバーにもイメージできるように対話を繰り返す。
途中段階で実際の画面イメージをお客様ともすり合わせする。
「この機能は何に使うの?」
「この機能やったら次は何を動かせばいい?」

事前ヒヤリング時にはなかったお客様の細かなご意見も見逃さない。
まだ間に合う。マニュアルと重複する部分もあるが画面上にできる限り、説明を表示しよう。
最後までお客様の課題解決に注力する。メンバーも一丸となって要望に応えるべく対応を進める。

 
そして2009年、ついに本番運用を開始。

後日談〈エスピックを動かす気持ち〉

運用開始後10年が経つ現在でも、継続的に課題解決にあたっている。
現在、このプロジェクトを引き継いでいるメンバーは、若手含む3名。
それぞれの立場で心がけていることがある。
 
 PLの西浦 :
「お客様の言葉で話す。お客様に具体的なイメージを持っていただけるように常々準備しています。後はお客様の意図を正確にメンバー伝える事。同じ言葉でもニュアンスが変わると意味合いも変わってきますからね。」

SEの玉木 :
「設計・開発の際に決定事項に至るまでの背景を理解する様心がけています。【自分なりの】ではなく、【お客様の観点】でシステム構築を。意識していても気づいたら【自分なりの】が出てきやすいので、上司と定期的に方向性の確認をしています。」

PGの田之井:
「まずは確実に仕様通りに開発できることが重要ですね(笑)」

最後にPMの貝澤はこう語る。
「システムはお客様の課題を解決するための一つの策。作る事が目的になってはいけないと思います。
当然、答えはお客様の中にしかない。お客様が必要としていること、課題、それを意識することが何よりも重要ですね。
だから、お客様の課題が解決して初めてプロジェクトが成功したと実感できます。ふとした時にいただくお客様からの「ありがとう、助かったよ」の言葉がご褒美だと思うのもそんな気持ちを持っているからかもしれません。メンバーも同じ気持ちでいてくれるのもうれしいですね。」

現在でも、この気持ちがエスピックを動かしている。

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